善意のランドセル 子どもたちへ 県児童養護施設協に10個届く

寄贈されたランドセルを手にする施設の代表者

 児童養護施設の子どもたちにと、「匿名希望のタイガーマスク」を名乗る人物から岡山県児童養護施設等協議会にランドセル10個が届き、同協議会が16日、希望する施設に贈った。

 ランドセルは赤や茶、水色など7色で、9日に販売店から届いた。この日、岡山市北区南方のきらめきプラザで披露し、3施設に渡した。来年度、新入生がいるみのり園(同県吉備中央町豊野)の小出悦史園長は「ランドセルを背負って楽しく学校に通う子どもの姿が目に浮かぶ。思いを大切に6年間使ってもらいたい」と話した。

 同協議会には2015~20年度、ランドセルが届いていたが、贈り主とされる匿名の人物は20年度、体調不良から寄贈を引き継いでほしいと記した手紙も送付。今回の贈り主が報道で知り、21年度は10個を贈ったという。

 同協議会の松田浩一郎会長は「善意を引き継いでもらいありがたい。子どもたちの心の支えにもなっていると思う」と話している。

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