勝負に徹するか、走りを楽しむか 山陽女子ロード 5選手が力走誓う

会見後、ポーズを取り力走を誓い合う(左から)和久夢来、上杉真穂、吉川侑美、アグネス・ムカリ、小笠原朱里=山陽新聞社

 第41回山陽女子ロードレース大会を翌日に控えた17日、有力5選手が岡山市内で会見した。2024年パリ五輪に向けたステップ、初マラソンへの足場固め、大会連覇…。それぞれの“ターゲット”を念頭に、抱負を語った。

 来年10月のパリ五輪マラソン代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場権を既に得ている2人は、勝負に徹する姿勢を強調した。ハーフマラソンに臨む和久夢来(みらい)=ユニバーサルエンターテインメント=は「状況とか展開を見つつ、出し惜しみはしない。(勝負の)判断を冷静にしたい」とMGCを想定したレース運びを試す。10キロに出場する上杉真穂(スターツ)も「自分から仕掛けてレースを動かすことが、勝てる条件だと思う。どんどん挑戦したい」と意欲的だ。

 今後のマラソン挑戦を明言している吉川侑美(ユニクロ)、小笠原朱里(デンソー)もハーフの上位候補。吉川は「体や走り方が変わった。マラソンに対する強い気持ちも走りに表れると思う」、小笠原は「スタミナは着実に付いている。粘り強さをアピールしたい」。距離を踏んできた成果を岡山路で披露する。

 10キロで前人未到の3連覇が懸かるのは、倉敷高出身のアグネス・ムカリ(京セラ)。長距離大国ケニアの有望株は大会初の31分切りを掲げ、「ベストを尽くす」と力強く宣言した。

 3年ぶりに沿道の観戦制限が解かれる。吉川は「有観客で走れることを自分が楽しんで、沿道のみなさんにも楽しんでもらいたい」と笑顔で話した。

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