豊田通商が韓国の電池素材企業「サマアルミニウム」に資本参加

電気自動車バッテリーの核心素材であるアルミ箔を生産する韓国企業サマアルミニウム(Sama Aluminium Co Ltd)社がトヨタ通商から投資事実について明らかにした。今回、サマアルミニウムには韓国バッテリー最大手のLGエナジーソリューション(LGES)も投資しており、トヨタとLGの協力説も浮上している。

(参考記事:韓国有力紙「日本のバッテリー機器メーカーが韓国で売却打診中」

去る22日、サマアルミニウムは第三者配分有償増資を通じて投資金1152億5499万ウォン(約120億円/新株371万1916株発行)を調達したと公示した

サマアルミニウム社の公示文キャプション/DART

有償増資には韓国バッテリーメーカー最大手であり同シェア世界2位のLGエナジーソリューション(サマアルミニウム株150万株取得)と、トヨタ自動車系列の物流・部品メーカーであるトヨタ通商(TOYOTA TSUSHO、150万株)が戦略的投資(SI、Strategic Investor)として参加した。

他にはプライベート・エクイティ・ジェイ・ケイエル・パートナーズ(ジェイ・ケイエル・エスジー未来モビリティ・バリューチェーンのプライベート・エクイティ合資会社、71万1916株)も財務的投資(FI、Financial Investor)を行った。

サマアルミニウムは今回の有償増資による資金調達目的を「施設資金」と明らかにした。

東亜日報は、この「施設資金」は「米国現地アルミ箔生産工場の造成のための投資金を意味する」とし、「米国に進出するサマアルミニウムはLGエナジーソリューションとアルミ箔供給のための長期契約を準備している」と伝えた。 契約期間は8年、規模は2兆~3兆ウォン(約2000億円~3000億円)レベルになるというのが東亜日報の見方だ。

LG側は東亜日報の取材に対し、トヨタ側との協力を否定してが、「LGエナジーソリューションとトヨタのバッテリー協力関連の議論が相当部分行われたと」とする消息筋の情報も伝えた。

サマアルミニウム最大株主が日本の東洋アルミニウム(TOYO ALUMINIUM)となっている。同社の事業報告書(2021年12月31日現在)によると、東洋アルミニウムの株式比率は33.4%に達する。

(参考記事:「韓国LGグループ、アップルカーを製造へ」韓国メディアがスクープ
(参考記事:韓国でレクサスが顧客満足度4年連続1位(AS部門) 現代自動車は振るわず
(参考記事:韓国現代自動車がトヨタに抜かれる…ベトナム市場シェア争い

(参考記事:韓国紙「ホンダが韓国LGと合作で米にバッテリー工場建設へ」「年60万台のEVに供給できる規模」
(参考記事:韓国紙「サムスンが独シーメンス買収可能性」 資金13兆円…年内の大型取引あるか?
(参考記事:米専門紙「台湾TSMCの3ナノ工程、競争力なし」 韓国サムスンに逆転機会か

© 合同会社WTS研究所