第75回全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)第4日は26日、東京都の東京体育館で男子の3回戦と女子の準々決勝を行い、本県男子の宇都宮工は3回戦で今夏の全国総体3位の中部大一(愛知)に77-117で敗れ8強入りはならなかった。
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優勝候補の強豪の前に宇都宮工の挑戦は3回戦で幕を閉じた。「中部大一という名前に力が入り、チームも空回りしてしまった」。千村隆(ちむらたかし)監督は天を仰いだ。
選手たちはベンチスタートの高橋広樹(たかはしこうき)主将を中心に「受けに回らず攻めよう」と意思統一。序盤からゴールに迫ったが、平均で8センチ以上の差がある高さに苦戦。加えて相手守備の寄せの速さにも手を焼いた。
鈴木淳平(すずきじゅんぺい)は「いつもなら打てるような場面で打てなかった」。パスを回しても、ドリブルで切り込んでも素早く距離を詰められ、高さとプレッシャーに自由を奪われた。
それでも懸命にあらがった。石岡薫(いしおかかおる)は得意のドリブルで積極的に仕掛け、「リバウンドで中に入られないよう意識した」と新井建(あらいたける)が留学生をゴールから遠ざける。第4クオーターには鈴木が「全力を出し切ろう」と4本の3点シュートを成功させ意地は見せた。
3年生は入学時から新型コロナ禍で練習が制限された世代だが、「個人で走ったりトレーニングしたり本当に努力をしてくれた」と千村監督。高橋主将も「一人一人が役割を自覚しまとまれた」と仲間への感謝の思いを口にした。
届かなかった8強の目標は次代に託された。「主力の2人やベンチにも頼もしい後輩がいる」と高橋主将。その思いは「新生・宇工」にも必ず引き継がれる。