目指せ産地化「葉ニンニク」秦野で収穫期 冬の旬野菜、年々露出アップ

葉ニンニクの産地化を目指している諸星さん=秦野市菖蒲

 神奈川県秦野市菖蒲の諸星一雄さん(76)が栽培する「葉ニンニク」が収穫期を迎えた。冬の旬野菜として楽しまれ、諸星さんは「料理のうま味を引き出してくれる野菜。認知度を上げて『市の野菜』になれるように努力したい」と話す。

 葉ニンニクはニンニクと比べて匂いや辛みが少なく、シャキシャキとした食感が特徴。栄養素が多く含まれ抗酸化作用も高く、健康や美容にもいいとされる。鳥獣被害も少なく、市内では2015年から本格的な栽培に着手している。

 収穫を迎えた諸星さんの畑には、日差しをたっぷりと浴びて青々と育った葉ニンニクがずらりと並ぶ。「今年は気温が高く、生育に苦労したが順調に育った。味もしっかりしている」とほっとした様子。収穫量は昨年の倍の約300キロを見込んでいるという。

 年々メディアへの露出も増えて認知度が高まってきたというが、JAはだの「葉ニンニク研究会」の会長も務める諸星さんは「食べ方を知らない人が多く、手に取ってもらう機会はまだ少ない。産地化を目指しつつ、市内外の栽培農家と連携してPRしたい」と話した。来年1月にはレシピ集を完成させて周知を図る。

 葉ニンニクは「JAはだの」直売所「じばさんず」(同市平沢)などで来年3月ごろまで販売する。

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