コロナ禍で3度目の年末 長崎県内、帰省ラッシュ本格化

帰省客らで混み合う高速バス乗り場=28日午後4時10分、県営バスターミナル

 長崎県内で28日、年末年始を古里で過ごす人たちの帰省ラッシュが本格化した。新型コロナ禍で3度目となる年末。感染拡大第8波への懸念を抱えつつ、各交通機関の予約状況は、おおむね昨年を上回る。9月に西九州新幹線が開業したJR長崎駅では、帰省客や観光客らが次々とホームに降り立った。帰省は29日、Uターンは1月3日がそれぞれピークとなる見込み。
 JR九州によると、28日~1月5日の西九州新幹線(武雄温泉-長崎)の予約率は29.7%。下りのピークは29日の55.3%、上りが1月3日の47.1%。在来線の特急リレーかもめ、かささぎ、みどりなど長崎線の予約率は29.7%で、前年比116.2%、コロナ禍前の2018年比で66.6%。いずれも15日時点の予約状況。
 高速バス「九州号」は、福岡発長崎行きの便は29、30両日で予約が多く、臨時便を増発して対応する。長崎-福江間のジェットフォイルは、長崎発が30日、福江発は1月2、3両日を中心に満席の便が出ていて、運航する九州商船は「コロナ禍後3年の年末年始では一番混み合っている」。日本航空の東京、伊丹-長崎線は29~31日、80~90%台の予約率。
 JR長崎駅では、佐賀市の主婦(29)が、新幹線で息子と帰省し「初めて乗ったが速く快適だった」と笑顔。岡山県総社市から家族旅行に訪れた近藤晃司さんは「新幹線が開業したので長崎を旅行先にした。家族でゆっくり楽しみたい」と話した。


© 株式会社長崎新聞社