スター候補生インタビュー(2) 野球 古川雄大(佐伯鶴城3年) 【大分県】

走攻守三拍子そろった大型外野手として、プロ野球ドラフト会議で埼玉西武ライオンズから2位指名を受けた古川雄大。186cm、88kg、パワーとスピードをハイレベルで備えた身体能力を評価された。打率3割、30本塁打、30盗塁を達成する「トリプルスリーを目指したい」という大きな目標に向かって、プロの道を歩み始める。

Q:新人選手の入団会見も終わり、今週末には新人選手合同自主トレーニングが始まります。

チーム関係者や同期入団選手など多くの方々と話をして、最近はプロとしての覚悟を持って練習ができています。心配や不安はありましたが、今はやるしかないという思いです。入団会見で(西武の)ユニフォームに袖を通したときは、スタート地点に立ったんだと感じました。

Q:背番号が33に決まりましたね。

球団が提示してくれました。僕が目指す3冠王、トリプルスリーにちなんだ番号なので、自分に合っていると思っています。

Q:プロを意識したのは、いつ頃から?

小さい頃からの夢でしたが、中学生の頃に脇谷亮太さん(大分出身の元プロ野球選手)に会って、プロ野球選手は体が大きく、すごいパワーだと憧れました。プロになることを強く意識したのは、高校2年の夏が終わって、ある球団のスカウトが視察に来たとき。そのときに現実味を感じました。公式戦や練習試合でもスカウトの視察はプレッシャーでしたが、そこでいかに緊張せずに自分の力を出せるかを考えていました。

走攻守の三拍子がそろう古川雄大

Q:高校3年間で得たことは?

野球の考え方が変わったことです。高校3年になってからわずかな期間でしたが、渡辺(正雄)監督から指導を受けたことは大きかったです。これまで数々のプロ野球選手を育ててきた指導者なので、かつての教え子の選手たちに比べて何が足りないかを具体的に指導してくれました。初めて会ったときから自分の癖を見抜いていて、僕が理解できるように説明してくれました。渡辺監督に「お前が活躍しないとチームが勝てない。チームが勝つために何ができるか考えてみろ」と言われてから、それまでのように空回りすることなく、シンプルにプレーができるようになりました。

Q:どんな選手になりたいですか?

柳田悠岐選手(福岡ソフトバンクホークス)を超えられるような、球界最高の選手と呼ばれるようになりたいです。身体能力を生かして、説明抜きで誰が見てもすごいと思えるプレーをしたい。守備範囲の広さや飛距離など、あっと驚かせたいです。

Q:2023年は、どんな一年にしたいですか?

高卒1年目なので、まずはプロで通用する体づくりをしたいです。そして、自分のプレーがどれだけ通用するかを確認して理解しないと、練習も組み立てられないと思っています。自分の立ち位置を知り、確かな土台を築く一年にしたいです。ドラフト会議で指名されてから、ランニングで家や学校の周りを走っていても、家族と一緒に出かけたときも、地域の方に声を掛けられるようになりました。部の目標であった「佐伯に感動を与える」ことを、プロになっても忘れずに実現したいです。

「多くの人に感動を与える選手になりたい」と語った

(柚野真也)

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