全国大会冬の陣(9) バレー男子 全国仕様にシフトチェンジし8強入りを目指す大分工業 【大分県】

県予選で優勝し、男子の県代表として、全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)に2年連続出場する大分工業。県予選とは異なる「全国仕様」として温めてきたシフトにチェンジし、ベスト8以上を目指す。江崎裕之監督は「攻撃パターンの組み合わせを変えることでコンビバレーのテンポが上がった。コロナ禍で練習試合が思うように組めず、実践の場は少なかったが、歯車がかみ合えば面白い」と手応えを感じている。

県予選決勝では「負けられない」思いが強く、序盤からミスが目立ったが持ちこたえた。「手の内を知り尽くす相手だったので、やりにくさはあったが、3年生の力で立て直せた」と江崎監督。今年のチームは「3年生全員が戦力」と言い切るほど、監督の3年生への信頼は厚い。苦戦しながらも試合中に修正し、勝ち切れたことはチームの自信となっている。

3年生を中心にチームの雰囲気が良くなっている

県予選以降に取り組んできた、セッターへのパス精度を上げ、攻撃の数を増やし、スパイク成功率を高めた。昨年もセッターとしてコートに立った上甲正一郎(3年)は、「レシーブのパスが崩れた時に、どれだけ自分がスパイカーに打ちやすいトスを上げられるかがポイントになる。昨年とは違った緊張があるが、最後の大会になるので楽しんで、練習の成果を出し切りたい」と決意を語った。

春の高校バレーでは1回戦シードとなり、大会2日目から登場する。相手の勢いを受ける形になるが、江崎監督は「県予選の時から、立ち向かってくる相手を上回るパワーで勝ってきた。シードにはシードの利点がある。じっくり相手の対策を練って、次につながる試合をしたい」と話し、上甲は「チームの雰囲気は良い。このチームの特徴である3年生の力を発揮したい」と語った。

「楽しんで練習の成果を出し切りたい」と話す上甲正一郎

(柚野真也)

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