スター候補生インタビュー(3) 剣道 奥日菜乃(明豊3年) 【大分県】

自他ともに認める負けず嫌いは日本一を目指し、親元を離れて明豊に入学。剣道部で男子に混ざり稽古を重ねることで技を磨き、強くなった。3年時に団体戦では全国高校選抜大会、玉竜旗大会、全国高校総体で3度の準優勝、個人戦では全国高校総体で日本一に輝いた。「団体戦で日本一になれなかったのが心残りだが、明豊剣道部の歴史をつくれたと思う」。大学でも竹刀を持つという。

Q:全国舞台では団体戦で3度の準優勝、個人戦では8月の全国高校総体で日本一に輝きました。飛躍の1年間でしたね。

個人優勝できたのはうれしかったですが、団体戦で優勝したかった。みんなで頑張ったから、全員で笑って終わりたかったという思いは強かったです。私たちの代は力がなく、これまでで一番弱いと言われていましたが、全国高校選抜大会で準優勝した時は本当にうれしかった。ただ、その後の2回は優勝にあと一歩届かずに悔しい思いをしました。

Q:女子部は2017年に創部した歴史の浅いチームでしたが、明豊を選んだ理由は?

中学3年の時に岩本貴光先生に声を掛けてもらい、練習を見にきた時に雰囲気が良かったんです。創部して間もなかったですが、自分たちで歴史をつくっていけたらいいなと思いました。山口の親元から離れる不安より楽しみの方が大きかった。私が入学する前に男子が全国高校選抜大会で準優勝をしていて、男子と同じ練習をしたら強くならないわけがないと思っていました。

Q:どんな高校3年間でしたか?

充実した3年間でした。みんな本気になって日本一を目指して稽古に取り組んできました。練習はきつかったですが、みんながいたから乗り越えることができたし、結果も出たので、ここに来て本当によかったと思います。

Q:3年間で成長できたことは?

人として成長できた部分です。特に新チームになってからキャプテンを経験したことで、チームのことを考え、人の気持ちが分かるようになり、視野が広がり、考え方が変わりました。岩本先生に「お前にできることが、みんなができるわけではない。人には得意不得意があって、自分ができることを押し付けるな」と言われました。それまで後輩や同級生に「何でできないの」と怒ってばかりでしたが、一人一人のできること、できないことを見て接することができるようになりました。試合ではみんなのために勝ちたいと思うようになり、結果がついてくるようになったと思います。

Q:今後は大学に進学して剣道を続けるようですが、目標は?

高校で達成できなかった団体戦で日本一になること。1年からレギュラーになって活躍して、チームに貢献したいです。大学を卒業したら剣道を辞めると思うので、後悔しない4年間を過ごしたいです。

Q:どんな選手になりたいですか?

どんな技も打てるようになりたいです。今までは相手の力を利用して技を出すことが多かったのですが、自分から仕掛けてどんな状況でも勝てる選手になりたいです。

Q:2023年は、どんな1年にしたいですか?

大学生活も楽しみ、剣道にも向き合って将来の目標を見つけたいです。

全国高校総体で個人優勝した奥日菜乃

(柚野真也)

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