学芸館が制覇、全国高校サッカー 岡山県勢初、東山を3―1で下す

全国高校サッカー選手権で岡山県勢初優勝を果たし、喜びを爆発させる学芸館イレブン=国立競技場

 サッカーの第101回全国高校選手権は9日、東京・国立競技場で決勝が行われ、岡山県代表の学芸館は3―1で東山(京都)を破り、県勢初優勝を飾った。

【写真館】学芸館 優勝への軌跡

 学芸館は1―1で迎えた後半7分にDF中尾誉の左クロスからMF木村匡吾のヘディングシュートで勝ち越した。同40分には再び木村匡吾が右足ボレーでネットを揺らし、勝利を決定づけた。全員がボールを追い続ける、ひたむきな守備で相手の攻撃をしのいだ。

 2大会連続5度目出場の学芸館は、3回戦で国学院久我山(東京A)にPK勝ちし、初の8強入り。準々決勝は佐野日大(栃木)を4―0、準決勝は神村学園(鹿児島)を3―3からのPK戦で下した。全6試合で14得点の攻撃力とハードワークを武器に全国3883校の頂点へ一気に駆け上がった。県勢の過去最高成績は2006年度大会の作陽の準優勝で、今回が2度目の決勝進出だった。

 試合後の表彰式で、学芸館のDF井上斗嵩主将らが優勝旗やトロフィーを受け取ると、5万人を超える観衆で埋まったスタンドから大きな拍手が送られた。

 学芸館サッカー部は1998年創部。夏の全国高校総体は2021年、22年に8強、冬の全国高校選手権は18年度の16強が最高だった。

素晴らしい試合

 学芸館・高原良明監督の話 国立競技場で素晴らしい試合をしてくれた選手たちに感謝したい。最後まで全員が献身的な守備をしてくれたことが勝因。岡山県で初の日本一を誇りに思う。試合を見てくれた地元の子どもたちに夢を与えられたら、うれしい。

 学芸館の沿革 1960年に西大寺女子高として創立。66年、金山学園高に改称し男女共学となり、94年から現校名。サッカー部は98年に創部し、夏の全国高校総体で2021年、22年に8強入り。冬の全国高校選手権は18年度の16強が最高だった。部員135人。

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