飼い主も幸せ…ドッグラン併設「いぬのお風呂屋さん」開設へ 福井市の女性、犬やネコ保護へ第一歩

ペット用の浴槽。「いぬのお風呂屋さん」ではマイクロバブルが発生する浴槽の設置を予定している

 犬やネコの保護活動につなげようと福井県福井市の女性が、ドッグランとペットのセルフ浴場を併設した施設「いぬのお風呂屋さん」の開設を同市内で目指している。福井新聞社などによるクラウドファンディング(CF)サービス「ミラカナ」で支援を広く募っている。

 ペットシッター業などを行う「わん・ほーぷ」代表の高嶋希望さん(37)は、動物の保護活動に取り組んでいた母親の影響で動物に興味を持ち、捨てられたり飼育できなくなったりしたペットの里親探しなどを行ってきた。

 動物たちの衛生環境を保つためには定期的なシャンプーが必要だが、大型犬や多頭飼いの場合、飼い主のひざや腰などへの負荷が大きく費用もかさむ。高嶋さんは身体的負担を少しでも軽減するとともに、ペットとコミュニケーションをとりながら清潔にできる、セルフの浴場の開設を思い立った。

 施設は8月開設が目標。幅145センチ、奥行き73センチの浴槽を設置予定で、超大型犬でも入浴できる。ペットの皮膚に負担をかけずに汚れを洗い流せる「マイクロバブル」が発生する浴槽とシャワーを使用し、体に付着した臭いの元となる余分な皮脂や老廃物を除去するという。プロ使用のドライヤーも備える。無人で運営する予定。

 CFの目標額は350万円。ミラカナ特設ページから、2月13日まで受け付けている。3千円から30万円のコースがあり、返礼は施設使用割引やタオルなどを用意している。集まった資金は施設整備に充て、収益の一部は保護活動を行う個人や施設へ寄付する。

 【ミラカナ】福井県に特化したクラウドファンディング(CF)サービス。県内でさまざまなプロジェクトを始める人の資金調達を応援するプラットフォームとして2018年に福井新聞社、福井銀行、レディーフォーが連携して始まった。21年からは福邦銀行も事業に参画した。累計支援額は1億6千万円、プロジェクトの達成率は93%(2022年12月末時点)。

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