リニア中央新幹線の工事をめぐり、市民団体が静岡県に対し1月10日、実現可能な全量戻しの方策をJR東海に求め続けるよう要望書を提出しました。
静岡県に要望書を提出したのは、2つの市民団体の代表者です。JR東海はリニア中央新幹線のトンネル掘削に伴うリスクを事前に把握するために、山梨県内から静岡県境を越て行うボーリング調査の実施を表明。しかし、静岡県は「ボーリング調査は工事と一体」だとして、県外流出する水を戻す方策が決まらないままの実施を問題視しています。
市民団体は県の姿勢を評価し、「ボーリング調査はやめさせるべきだ」としたうえで、本質的な解決策となる「全量戻し」の方策をJR東海に求め続けてほしいと述べました。
<大井川の水を守る62万人運動有志 福田由紀子さん>
「60項目ぐらいある(県からの)質問には(JR東海の)回答がゼロだということを聞いて、かなりショックでした」
静岡県くらし・環境部の高畑英治部長は「住民の方々の理解が得られる状況になるまでJR東海と対話していく」としています。