米NBC「トランプ前大統領は北朝鮮を核攻撃し、他国のせいにしようとしていた」

ドナルド・トランプ前米国大統領が去る2017年に、北朝鮮に核攻撃を加え、これを他国のせいにする方案を議論したという報道が出ている。

(参考記事:「中国の台湾侵攻時、日本は戦闘機100機、軍艦26隻喪失」米CSIS分析

米NBC放送は12日(現地時間)、ニューヨークタイムズ(NYT)のマイケル・シュミット記者が来る17日に出版する「ドナルド・トランプ対アメリカ合衆国」というタイトルの本の一部を入手してこう報じた。

NBCは、同書は当時ホワイトハウス秘書室長だったジョン・ケリー元秘書室長在任時期(2017年7月~2019年1月)について広範囲に分析されている。シュミット記者によると、当時トランプ大統領はケリー秘書室長が任命されてから8日後に北朝鮮に対して「この世界でこれまで見たことのない炎と怒り、率直に言えば力に直面するだろう」と述べたという。実際、トランプは去る2017年9月、国連総会で初演説をした際、金正恩氏が軍事的脅威を続ける場合、「北朝鮮を完全に破壊する」と述べている。

シュミット記者は「(金正恩を攻撃するトランプの)ツイートよりもケリー秘書室長をもっと怖がからせたのは、オーバルオフィス(大統領執務室)で、非公開でトランプ大統領がまるで戦争をしたいかのように話し続けたという事実」であると話した。彼は「(トランプは)尊大に北朝鮮に核兵器を使うアイデアを議論し、もし彼がそのような措置を取れば、行政府が責任を免れるために他国のせいにすることができると言った」とも述べた。

ケリー秘書室長はトランプ大統領に対し、なぜそれが非効果的なのかを説明するために努力したという。ケリー秘書室長は「(核攻撃をする場合)私たち(米政府)がしなかったとみられにくい」とし、米朝間の戦争が途方もない結果をもたらすことをブリーフィングさせるために軍首脳部をホワイトハウスに呼んだりもしたという。 しかしシュミットは「どれだけ多くの人々が死ぬかについての議論はトランプ大統領に影響を与えなかった」と述べている。

トランプ大統領はケリー秘書室長に北朝鮮に対する先制的軍事攻撃の可能性を提起し、ケリー秘書室長が先制攻撃をするには議会の承認が必要であると警告したがトランプ大統領を「挫折させ、うんざりさせた」という。

ケリー秘書室長は2018年春に米朝関係の緊張が高まると、北朝鮮と外交関係を樹立することで、トランプ大統領が「世界で最も偉大なセールスマン」であることを証明できると説得したという。このことが2018年6月の米朝首脳会談につながった。

しかし、二度に渡って行われた米朝首脳会談は大量破壊兵器の処分をめぐって平行線を辿り、バイデン大統領への政権交代後は没交渉となっている。

(参考記事:世界兵力順位で韓国は8位、日本は19位 日韓合わせても北朝鮮に大きく届かず
(参考記事:米分析機関「北朝鮮のミサイルはロシアの技術支援で成功率が上がった」「06年境に76%にまで↑」
(参考記事:北朝鮮紙「米政府は韓国ではなく日本の肩だけを持つ」「主人に見放され、憐れみを極める」

(参考記事:米研究者「韓国はNPTを脱退して核武装する権利がある」…米国防省系媒体に答える
(参考記事:「露軍の空中兵器が枯渇…イスカンデルやシャヘドは9割消費」宇国防省 その理由は?
(参考記事:韓国紙「日米安保条約が宇宙空間にまで拡大へ」「敵基地反撃も協力」…韓国人の反応は?

© 合同会社WTS研究所