日本の伝統工芸品であるげたをPRしようと製造、販売を手掛ける溝手商店(岡山市北区佐山)は16日、岸田文雄首相に特製のげたを贈った。首相の思い出のネクタイを鼻緒にリメークしており、SDGs(持続可能な開発目標)の推進につなげる取り組みという。
岸田首相が外相時代に着用していた紺色のネクタイを使用した。溝手俊和代表(60)が首相官邸を訪れ、げたを手渡すと、首相は「見栄えがしていいですね」と喜んだという。
溝手代表は家業のげた店を引き継ぎ、2021年からネクタイを鼻緒に再利用したげたを作っている。岡山県選出の国会議員を通じて取り組みを知った首相側から製作を依頼されていた。溝手代表は「不要になれば廃棄されてしまうものでも、うまく活用できることを多くの人に知ってもらいたい」と話した。