棚田見下ろす「竜神」姿一新 久米南、巨大わらアート

上籾棚田を見下ろす稲わら製の「竜神」

 岡山県久米南町上籾地区に立つ「竜神」の稲わら製巨大アートがリニューアルされた。高台から棚田を見下ろす威厳ある姿に、観光客らが見入っている。

 場所は農林水産省の「つなぐ棚田遺産」に昨年選ばれた「上籾棚田」そばで、竜神は全長約7.5メートル、高さ約3.5メートル。山頂から雨を降らせたという地元の伝説にちなみ、地域のPRに―と町内で棚田再生に取り組む人材派遣大手パソナグループ(東京)と2021年秋に共同制作したものを作り直した。

 昨年11月初めから10日間ほどかけて住民ら十数人で作業した。古くなった稲わらをはがし、松の角材や竹で組んだ骨組みをそのまま使用。新たに地元で収穫した稲わら約300キロをこも状に編んで巻き付けた。

 母親と訪れた赤磐市の会社員女性(27)は「大きくて迫力があり、細かい表情まで表現している。棚田を背景に飛んでいるようで縁起がいい」と話した。

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