今季最強寒波で列島は広く大雪のおそれ 大雪から身を守るためには

 この先、22日(日)夜遅くから23日(月)にかけては南岸低気圧の影響で、24日(火)から26日(木)にかけては強い冬型の気圧配置の影響で、西日本から北日本の広い範囲で雪が降る見通し。
 特に今シーズン1番強い寒気が流れ込む24日(火)から26日(木)ごろにかけては日本海側を中心に大雪となり、普段雪の少ない太平洋側でも大雪となるおそれがある。大雪から身を守るために気を付けることを確認しておきたい。

大雪の際は不要不急の外出は控える

 大雪になると見通しの悪化、積雪や路面は凍結するおそれがあるため、何よりも不要不急の外出は控えることが大切だ。
 やむを得ず外出する場合は、滑りにくい靴をはき、歩幅を狭くして靴の底を踏みしめるようにして歩くなど、足元に十分な注意が必要。自転車や自動車には乗らないようにしたい。

 それでもやむを得ず運転が必要な場合は、必ず冬用タイヤへの交換が必要。ノーマルタイヤでの車両は立ち往生し、深刻な交通障害を引き起こすおそれがある。
 万が一車が立ち往生してしまったときのことを考え、スコップ、毛布や非常食などを用意した方がいいだろう。また、立ち往生した際は原則エンジンを停止する必要がある。排気口が雪に埋もれてしまった場合にエンジンをかけると、車内に排気ガスが入って一酸化中毒になるおそれがある。エンジンをかける際は、必ず排気口付近を除雪するよう注意したい。

 車の運転の際は、普段の倍以上の車間距離をとり、急ブレーキや急ハンドルは厳禁だ。特に路面が凍結しやすい所では細心の注意が必要。

着雪による停電対策も必要

 雪が降り、風が強まると送電線に雪や氷が付着して上下に大きく揺れ、電線同士が接触してショートし大規模な停電が発生するおそれがある。
 停電に備えて懐中電灯を備え、電気がなくても暖を取れるよう毛布や使い捨てカイロなどを準備しておきたい。また、食料を備蓄し、最新の情報をすぐに得られるようにスマートフォンのモバイルバッテリーや電池式のラジオなどもあるといいだろう。
 水道管は凍結しないよう、蛇口にタオルや毛布を巻いて紐で縛ったり、水道の水を常に鉛筆ほどの太さを目安に流し続けるなどの対策をしておきたい。

 なお、雪がやんだあとの除雪や雪下ろし作業は、命綱やヘルメット、滑りにくい靴を着用して必ず2人以上で行い、晴れた日は屋根の雪が緩むため、落雪に気を付けたい。

(気象予報士・鈴木悠)

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