宇都宮の古賀志山で山岳事故相次ぐ 3件発生、1人死亡

 栃木県宇都宮市の古賀志山で21日、山岳事故が相次いだ。登山道で足を滑らせて滑落するなどの事故が3件発生し、1人が死亡した。

 宇都宮中央署によると、同日午前11時半ごろ、古賀志町内の登山道の下りで、知人と3人で訪れていた茨城県笠間市、無職女性(67)が落ち葉に足を滑らせて約15メートル滑落した。女性は茨城県防災ヘリで病院に搬送されたが、約4時間15分後に死亡した。死因は多発外傷。

 福岡町内の古賀志山では同日午前9時35分ごろ、群馬県伊勢崎市、会社員女性(52)が登山ルート上の岩を登っていたところ、手を滑らせ約20メートル滑落し、胸や腰を打つなどした。同行の知人が119番した。

 午後2時半ごろには古賀志町内で1人で登山中の宇都宮市、会社員男性(40)が滑落。自力で下山できなくなり、110番した。警察と消防で捜索し、午後5時10分ごろ、馬頭岩周辺のがけの中腹で身動きが取れなくなっている男性を発見した。

 同署の担当者は「古賀志山は気軽に登れるイメージがあるが油断せず、入山する際は単独行を避け、ヘルメットなどを装備してほしい」と呼びかけている。

© 株式会社下野新聞社