長崎南山が6年ぶりV、ハードワークの成果 ラグビー15人制 県高校新人大会

【ラグビー決勝、長崎北陽台-長崎南山】前半29分、ラックサイドを突いてトライを決める長崎南山のプロップ本山=大村市、県営放虎原ラグビー場

 6年ぶりに青い壁を突破した。ラグビー決勝は、長崎南山が今冬の全国高校大会(花園)で8強入りした長崎北陽台に21-10で競り勝ち、今季最初の県タイトルを獲得。ゲームキャプテンを務めたSH山下蓮は「目標は県内4冠。その最初を取れたのは素直にうれしい。みんなでハードワークした結果」と笑顔で仲間たちの思いを代弁した。
 昨秋の花園県予選で敗れた後、新チームは「走ること」に重点を置いてきた。走るメニューを大幅に増やして、一人一人の走力、体力が向上。全員で「かなりきつかった」(山下蓮)という練習を乗り越えてきた。
 成果は大事な決勝で出た。序盤は長崎北陽台FW陣の接点の強さに苦しみ、PGで3点を先行されたが、徐々にその圧力に対応。逆にFWの縦攻撃から2トライを奪って逆転すると、その後は一度もリードを許さずにノーサイドを迎えた。久保田監督は「谷口、長渕、本多、辻ら、FWがあんなに頑張れるとは思っていなかった。HB団のゲームメーク、バックスリーのエリア取りも完全に勝っていた」と最後まで足を止めずに走り抜いた選手たちをたたえた。
 35歳の指揮官は監督就任以来、一貫して「ボールを動かし続けるラグビー」を理想に掲げてきた。この日はワイド展開からのトライこそなかったが、その片りんは随所で見せることができた。次の舞台は県1位で臨む全九州新人大会。長崎南山は走って、ボールを動かして、九州王座を取りにいく。


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