全国高校選抜剣道県予選 男子・長崎南山2連覇 女子・島原2年ぶりV

 剣道の第32回全国高校選抜大会県予選は15日、佐世保市の小佐々スポーツセンターで行われ、男子は長崎南山が2年連続7度目、女子は島原が2年ぶり14度目の優勝を飾った。男子は昨夏のインターハイで島原が優勝したため、長崎県の全国出場枠は2。男女優勝校と男子準Vの島原が全国大会(3月27、28日・愛知)の出場権を獲得した。
 男子は4校による決勝リーグ最終戦で2勝同士の長崎南山と島原が対戦。長崎南山は先鋒白石、大将戸田が勝って、島原を2-0で下した。

【男子決勝リーグ、長崎南山―島原】長崎南山の大将戸田(右)が相手の攻撃を防ぐ=小佐々スポーツセンター

 トーナメントで競った女子の決勝の島原-西陵は、島原の先鋒山田が1本勝ちして先行。次鋒鈴木、中堅久田が引き分けると、副将㟢田が白星を挙げて2-0で競り勝った。

◎男子・長崎南山 結束力でV2達成
 男子は昨春の全国選抜大会3位の長崎南山がV2を達成。2勝同士で迎えた島原との決勝リーグ最終戦は、先鋒白石の2本勝ちで勢いづいた。最優秀選手に選ばれた1年生は「しっかりといい流れを持ってくることができた」と笑顔で振り返った。
 白石や主将の戸田をはじめ、主力のほとんどが長崎南山中からの仲間。中学時代から九州、全国の舞台で実績を残しており、結束力が強みだ。今回は戸田を中心に「楽しんでいこう」と声をかけ合って大会に入り、全員で連覇への重圧を振り払った。どの試合も序盤から流れを渡さなかった。
 現2年生はコロナ禍で中学3年時の全国大会が中止となっただけに、最終学年で臨む全国への思いは強い。戸田は「メンバー全員が調子を上げてきている。2カ月後の本番は昨年の3位を超えたい」と闘志を燃やしていた。

◎女子・島原 1本も許さず頂点
 女子は島原が2年ぶりに県王座を奪回。今大会の全3試合、攻撃的に前に出続けながら、相手に1本も許さなかった。福田監督も「雑なところが一切なく、持っている力をしっかり出してくれた」と納得の試合内容だった。

【女子決勝、島原―西陵】島原の副将㟢田(右)が胴を狙う=小佐々スポーツセンター

 1年前の西海学園との県予選決勝。序盤にリードしながら逆転負けしたチームは、その悔しさを忘れていなかった。西陵との決勝はメンバー唯一の1年生の先鋒山田が1本勝ちすると、昨季から主力の副将㟢田が試合終盤に鮮やかな小手を決めて2勝目。隙を見せることなく、大将戦を残して優勝を決めてしまった。
 常に「日本一」を目標に掲げながら、昨年は一度も全国大会に出場できなかった。まずは春舞台へ向けて、㟢田は「体が接触した中でもしっかり技が出せるように心がけ、自分たちの剣道を貫きたい」と意気込んでいた。

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