宇久島舞台の短編映画製作へ 受賞した観光動画のスタッフら CFサイトで支援募る

CFサイト「うぶごえ」にも掲載されている短編映画「INVISIBLE」のイメージ画像

 観光動画「宇久島」を製作したスタッフらが、長崎県佐世保市の宇久島を舞台にした短編映画「INVISIBLE(仮題)」を製作するプロジェクトを進めている。長崎市出身の女優、塩田みうさんらが再び出演し、ミステリーで島の魅力を発信する。クラウドファンディング(CF)のサイト「うぶごえ」で支援を募っている。
 観光動画は宇久島の歴史、自然を題材に宇久町観光協会の企画で2021年に製作。ユーチューブで公開され、日本国際観光映像祭の日本部門でグランプリ、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」で「観光映像大賞 観光庁長官賞」に輝くなど、国内外で高く評価された。
 今回、島の景観や文化を次世代に残すとともに、関係人口を増やして観光浮揚につなげようと、実行委員会を組織して映画化を計画。長崎市出身の映画監督、野上鉄晃さんや住民らが再び協力してプロジェクトに取り組む。全日本国民的美少女コンテストでグランプリを獲得した吉本実憂さんら若手俳優陣の起用も見どころとなる。
 映画は宇久島で生きる若いカップルが遭遇する「深い穴」を巡る約15分のミステリーサスペンス。穴という暗闇の中の一筋の光は何なのか、喪失感に覆われた現代の中にある希望を描く。野上監督は「訪れるたびに人に戻れる気がする。耳を澄ませばさまざまな景色を見せてくれる。そんな宇久島で短編映画に挑戦できることは喜び」とコメントしている。
 塩田さんは「宇久島に行くと心が浄化される。島民の方の温かさに育てていただいた」、同協会の村上正一会長は「また新たな宇久島の一面を見せてもらえる」と期待を寄せている。
 映画は2~3月に撮影し、7月に宇久での先行試写会を経て、CF支援者への公開などを予定している。CFはサイトに掲載されたプロジェクトに対して支援者がシステム使用料などを支払うシステムで運営する。目標金額は250万円で、募集期間は1月28日まで。


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