マリナーズが便利屋ムーアとの年俸調停回避 3年887.5万ドルで合意

日本時間2月2日、ESPNのジェフ・パッサン記者が伝えたところによると、マリナーズは内外野全ポジションを守れるユーティリティ・プレーヤーのディラン・ムーアとの年俸調停を回避し、3年総額887万5000ドルの契約を結ぶことで合意に至ったようだ。ムーアは今季が年俸調停期間2年目のシーズンで、2024年シーズン終了後にフリーエージェント(FA)となる予定だった。今回の3年契約は年俸調停期間の残り2年とそのあとの1年をカバーするものとなる。なお、ムーアの昨季の年俸は135万ドルだった。

パッサン記者の情報によると、3年契約の総額は887万5000ドルだが、定められた条件をクリアすることにより900万ドルを超える可能性があるという。また、オプションは付属しておらず、ムーアは順調にいけば2025年シーズン終了後にFAとなる。

現在30歳のムーアは2015年ドラフト7巡目指名を受けてレンジャーズに入団し、翌年8月の三角トレードでブレーブスへ移籍。しかし、2018年3月にブレーブスを解雇され、ブリュワーズでもメジャー昇格を果たせず、2019年にマリナーズでようやくメジャーデビューした苦労人である。

メジャー4年目の昨季は104試合に出場し、打率.224、6本塁打、24打点、21盗塁、OPS.753を記録。出塁率が.368と高く、内外野の全ポジションを守ることができるため、見た目の数字以上にチームへの貢献度が高い選手である。今回の3年契約はチームからの評価の高さを裏付けるものと言えるだろう。

昨季は右翼手としての出場が39試合(うちスタメン20試合)と最も多く、遊撃で26試合(同17試合)、左翼で18試合(同9試合)、二塁で12試合(同8試合)、一塁で8試合(同3試合)、中堅で7試合(同7試合)、三塁で2試合(同0試合)に出場。2019年には1試合だけ敗戦処理として登板した経験もある(1回5安打4失点)。左腕を得意としているため、今季は左打者のコルテン・ウォンとのプラトーンで二塁手としてプレーする機会が増えるかもしれない。

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