世界最高賞の韓国製SUV、米でエアバッグ開かず3万2千台リコール ハイビーム欠陥で調査も

2020年に世界カーオブザイヤーを受賞した起亜自動車のテルライド(TELLUIDE)だが、米国でリコールおよび調査の対象となっている。

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米道路交通安全局(NHTSA)は先月29日、起亜自動車のSUVテルライド(2023年型)について3万2,000台リコールされると明らかにした。

リコール理由は製造上の誤りで、2列シートのサイドエアバッグのワイヤーハーネスが損傷して衝突時に展開されず、負傷のリスクが高くなるおそれがあるというものだ。所有者は無償交換や修理を受けることになる。

NHTSAはまた、2020年型テルライドについて、ハイビームなどに対する苦情を受け、3日調査に着手したことを明らかにした。調査対象は8万7千台に及ぶ。

NHTSA欠陥調査局(ODI)は2020年型テルライドの所有者から、走行中に車両のハイビーム灯が正常に作動しないという苦情23件を受け付けたとのこと。

ODIの当該発表キャプション

ODIに寄せられた苦情の中には、問題を解決するために最終的にヘッドライトユニットを交換する必要があったというものもあったという。米国の自動車メディア『Jalopnik』はこのこのついて「この問題が補助部品やソフトウェアに起因するものではないことを示しているのかもしれない」と伝えている。

テルライドのヘッドライトは、米国高速道路安全保険協会の評価でも「プア(Poor)」判定を受けていた。テルライドは該当評価で全体的に高評価を得ていたが、ヘッドライト部門では2020~22年まで3年間連続で「Poor」判定を受けている。

NHTSAに寄せられた苦情例には、「走行中にハイビーム灯が警告なしに消え、計器盤にエラー表示もなかった」というものや、「ハイビーム灯に問題が生じた後、これを交換したが、まだ動作していない」など様々な苦情があった。

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