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広島カープの宮崎・日南キャンプからこの選手の特集をお送りします。ショートのレギュラーとして戦ってきた 小園海斗 が持つ今の「思い」と、ポジションへの「プライド」について聞きました。
新井貴浩 監督が、「全員をフラットな目で見る」と言って始まった日南キャンプ。昨シーズン、ショートとして127試合に出場した 小園海斗 もゼロからのアピール。連日、汗を流しています。
広島カープ 小園海斗 選手
「ぼくは、(スタメンが)確定という感じは全くないと思っているので、しっかり危機感持ってやっている。一番、今は守備かなと思っている」
カープのショートとして2年連続 100試合以上に出場しながらも、口にするのは「危機感」。そこには、意識せざるを得ない2人の存在がありました。
同世代であり、強肩と広い守備範囲で頭角を現してきた 矢野雅哉。そして、2年ぶりの1軍キャンプスタートで再起を図る実績十分のベテラン・田中広輔です。
小園海斗 選手
「一緒に(ノックを)受けている中でも『すごいな』って、『どうやってるんだろう』って思いながら。2人はミスも少ないし、ぼくが勝てない部分もたくさんありますし、それが危機感になると思うので。(田中と矢野に)正直、守備の面ではかなわないなっていうのは思っているので」
広島カープ 矢野雅哉 選手
「(ショートは)一番考えて、やるポジション。守備面において考えることは大好きなので、そういう面でショートへのこだわりはどこよりも強いと思います。(ポジションを)奪ううえでは負けていられない」
田中と矢野を見て、現状を痛感していた小園。だからこそ、このキャンプでは一貫して守備力強化を掲げます。
朝の早出から始まり、全体練習が終わっても守備練習漬け…。試行錯誤しながらノックを受ける姿に、新井監督も熱い視線を送りました。
小園海斗 選手
― 新井監督とは何を?
「(打球に)合わない時に前に出るか、後ろにいくかで『どう考えてるの?』と聞かれ、ぼくはけっこう後ろにしていたので、『正直、肩でカバーしていた部分はあります』と。そういう考えも話せるっていうのは、1つの引き出しになりました」
また、去年の日南キャンプと同様に全体練習の後は、二遊間を組む守備の名手・菊池涼介 とノックを受けます。
ただ、この日はそこに田中の姿もありました。決して多くを語ることがなくても、勝利の味を知る二遊間から、その極意を感じ取ります。
小園海斗 選手
「去年はゲッツーのトスの仕方とかを教わって、ことしは “一歩目” “打球へのいき方”。無駄があってしまうと損なので、どれだけ省けるか」
広島カープ 田中広輔 選手
「今まではチームのこととかに重きを置いていたけど、もちろん、それは継続しながら自分の野球をしたいという思いが強いので。小園も試合に出て、思うこともありますし、ただ、ぼくもコーチじゃないので、そこらへんはうまくやりたいなと思っています」
「3年続けて活躍しないと意味がない」「もっと活躍したい」―。そう決意する小園を突き動かすのは、ショートを守ることへの「プライド」です。
小園海斗 選手
「(ショートは)やっぱり華があるかな。サインも出しますし、プレーも難しいところでもあるかなとも思っているので、ショートとしてスタメンで出続けるってことが一番しんどいことだなって思っている。そこは絶対に達成したい」
◇ ◇ ◇
― そんな小園選手。このキャンプではサードの守備につくことも…。新井監督いわく、“あくまでチームとしてオプションの1つ” ということみたいですが、“絶対的レギュラーなどない” ポジション争いから目が離せません。