7カ月ぶり復帰のウッズ「勝てると思わなければ、ここにいてはいけない」

ホスト大会での復帰も勝利だけを追い求める(撮影/亀山泰宏)

◇米国男子◇ザ・ジェネシス招待 事前(14日)◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇7322yd(パー71)

7カ月ぶりの復帰戦でも、タイガー・ウッズが求めることは何ひとつ変わらない。「ここにいる素晴らしい選手たちを倒して優勝できると思わなければ、自分はここにいてはいけない。それが僕のメンタリティーだ」。昨年末に47歳となっても、ツアー最多タイ82勝を積み上げてきた勝者の心構えが染みついている。

2年前、ホストを務めるこの大会を終えた直後に単独の自動車事故で大けがを負った。昨年4月「マスターズ」で電撃的に復帰したが、メジャー3試合の出場にとどまった。4日間72ホールをプレーしたのはオーガスタのみで、「全米プロ」は3日目を終えて棄権、直近の「全英オープン」は予選落ちだった。

昨年12月、ツアー外の親子イベント「PNC選手権」ではカート移動だった。今年に入ってからも4日連続する形でトータル72ホールを回ったことは「ない」と即答した上で、ほぼ毎日ボールは打っているという。「足は昨年より良くなっているが、足首が問題だ。日々回復させながら、同時に筋力アップも図るという複雑なバランスを取らなければいけないからね。でも、この数カ月でだいぶ良くなったよ。より強く、よりしなやかに、より持久的になってきた」と現状を説明した。

1992年に16歳でPGAツアーデビューを飾ったリビエラCC。過去14回の出場で2度の2位があるものの、一度も勝てていない大会でもある。「ここリビエラで、全てが始まった場所で、プレーできることに興奮している。僕が試合に出場するとしたら、それは常に優勝するためだ。遅かれ早かれ、体がそれを許さなくなる時が来るだろう。でも、その時になって(成績を度外視して)アンバサダーとしての役割を果たし、ただここでみんなと一緒にいようとするのは、僕のDNAにはないことなんだ」。衰えぬ勝利への執念を瞳に宿した。(カリフォルニア州パシフィックパリセーズ/亀山泰宏)

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