「気球に聞いて」河野デジタル相、過去の発言で質問相次ぐ

河野太郎氏

 衆院予算委員会が15日開かれ、過去に日本の上空で目撃されていた気球型の飛行物体を巡り、当時防衛相だった河野太郎デジタル相(15区)の当時の発言について質問が相次いだ。河野氏は「所管外」を繰り返した13日の答弁からはうって変わって、長めの答弁で対応しつつ追及をかわした。

 立憲民主党の大西健介氏は、河野氏が防衛相だった2020年6月の記者会見で、宮城県上空で気球とみられる白い球体が確認されたことについて「気球に聞いて下さい」と述べたと指摘。「安全保障上問題ありません」とも答えたとし、「判断は適切だったのか。3年前にちゃんと分析すべきだった」とただした。

 これに対し河野氏は「防衛省、自衛隊の分析の内容について対外的に話することはできない」などと防衛相だった当時の対応を振り返りながら「お答えを差し控えますというのは何ですから、気球に聞いてくださいと答えた」と釈明した。

 大西氏は「米国は撃墜した。3年前の対応が適切だったのかを再検証し、対処要領を策定すべき」と求める一方で、河野氏が13日の衆院予算委で「所管外です」と12回にわたり答弁を拒んだ点を批判。10年10月の衆院外務委で河野氏が当時の前原誠司外相に国交相時代の対応を質問していたとし、「所管外という答弁は辞めてほしい」と注文を付けた。

© 株式会社神奈川新聞社