経済産業省は2月16日、北海道、東北、北陸、関西、四国、中国、沖縄の大手7電力で、小売り部門の社員が再生可能エネルギー事業者の情報を管理する経産省のシステムにアクセスし、代表者氏名などの情報を不正に閲覧する事案が判明したと発表した。これまで同様の事案が東京、中部、九州の各電力で判明しており、不正事案は大手全10社に拡大した。
⇒4月から家庭向けなど低圧の全料金メニューに改定料金適用
送配電会社は、再エネ事業者が発電した電力を固定価格で買い取る義務があり、経産省からシステムにアクセスするIDとパスワードが付与されている。システム上では発電事業者の代表者氏名や電話番号などが確認できる。
北陸電力によると、同社社員が2022年11月、再エネ事業者から電気を買い取るための手続きで情報に不備があり、確認のため事業者情報を不正に閲覧したという。この社員は送配電の分社化以前に使用していたシステムのIDとパスワードを所持したままだった。北陸電で不正閲覧が確認されたのは現時点で1件で、引き続き詳細な調査を実施するとしている。
⇒北陸電力4月から値上げ…電気代いくら?計算してみた
経産省は新たに判明した各社に対し、2月24日までの経緯の報告を求めた。
