ウッズは全身全霊の3連続バーディ締め「ホテルでひと晩中アイシングだ」

メジャーのような大歓声に応えた(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国男子◇ザ・ジェネシス招待 初日(16日)◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇7322yd(パー71)

最後も2.5mを決め切って、鮮やかすぎる3連続バーディの締めくくりだった。タイガー・ウッズは最終18番を終えると、同組のジャスティン・トーマスに向かって“ドヤ顔”でニヤリ。同じフロリダ州ジュピターに拠点を構えるひと回り以上年下の盟友は“信じられない”と言わんばかりに首を振って応じた。

ホスト大会での7カ月ぶりのツアー復帰を大勢ファンが迎えた。「以前よりも、ずっと大きな声だった」。それだけで心が動きそうになる自分を必死に落ち着かせた。試合中に出るミスや風への対処といった何千回、何万回と繰り返してきたはずのことすら新鮮に感じる。「多くの選手にとっては当たり前のことでも、僕はしばらくやっていなかったから。自分のやるべきことに集中し、正しい場所に正しい感触でボールを運ぼうとするのに精いっぱいだった」。ツアー最多タイ82勝を積み上げてきた男は必死だった。

超豪華なペアリングで主役を張った(撮影/田辺安啓(JJ))

ティショットが荒れ、フェアウェイキープ率は42.85%(6/14)と苦戦。ラウンドが進むにつれて、「(手術で)以前よりずっと細くなった」という足首も痛みが増していく。後半12番のボギーで1オーバーまで後退した。それでも「昨年もそうだったけれど、僕は最後まできちんと走り切ることができていなかった。どうにかしてイーブンパー、1アンダーくらいにまとめよう、と」。諦めない姿勢が反撃を呼び込んだ。

首位と5打差の2アンダー27位と上々の滑り出し。大変なのは、むしろここからかもしれない。午後組の初日から、午前7時24分(日本時間18日午前0時24分)の2日目の早朝スタートまで、回復に費やせる時間は限られている。「ホテルに戻ったら、ひと晩中アイシングとトリートメントだ。朝にはしっかりと汗をかいて体を温めて、10番からいいスタートを切れるように準備するよ」と表情を引き締めた。(カリフォルニア州パシフィックパリセーズ/亀山泰宏)

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