GDPは3.5~5.5%増と予測

陳茂波・財政長官は2月22日、2023/24年度財政予算案とともに22年の経済統計と23年の経済見通しを発表した。22年通年の実質域内総生産(GDP)伸び率は前年比マイナス3.5%で、昨年11月に発表したマイナス3.2%との予測に比べマイナス幅が拡大した。CPI伸び率(物価上昇率)は1.9%、政府の一過性の措置による影響を除いたCPI伸び率(基本物価上昇率)は0.7%だった。22年の香港の商品輸出は13.9%減。今年、米国と欧州の経済成長は引き続き低迷が予想され、先進国経済の成長の原動力がさらに削がれることから香港の商品輸出は依然として深刻な試練に直面する。ただし中国本土の経済成長加速と越境陸路貨物輸送の制限が撤廃されたことで一部圧力は緩和されるとみられる。香港と本土、海外との往来が正常化し、全体的な経済ムードも改善しており、個人消費の拡大が見込まれる。経済見通しが好転することで固定資産投資も推進される。こうした要素を考慮し、23年通年のGDP伸び率は3.5~5.5%、物価上昇率は2.9%、基本物価上昇率は2.5%との予測を示した。

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