東京 銀座に福井県アンテナショップ「ふくい食の國291」拡大オープン 海産物や地酒など2000品目、イートインも

福井の味を求めて大勢の買い物客でにぎわった「ふくい食の國291」=2月24日、東京・銀座1丁目
福井グルメが味わえるイートインスペース=2月24日、東京・銀座1丁目

 東京で福井の情報発信を担う福井県アンテナショップの新店舗「ふくい食の國291」が、銀座1丁目にオープンした。人通りの多い通り沿いで、売り場やイートインスペースを大幅に拡充。内装に最上級の笏谷石をふんだんに使うなど趣向を凝らした。2024年春の北陸新幹線県内開業に向け、福井の食や歴史文化をアピールする拠点となる。

 県アンテナショップは2月24日にオープン。従来、銀座と南青山にあったものの、銀座旧店舗は売り場が狭いため品ぞろえの拡充が難しく、南青山店舗「ふくい南青山291」は立地環境から、観光情報の発信は不向きだった。

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 新幹線延伸を控え刷新された銀座新店舗は、地上1階、地下1階で延べ床面積約370平方メートルと、旧店舗の3.7倍。南青山店舗の物販機能も集約し、約2千品目を扱う。有楽町駅から銀座中心部に向かう銀座柳通り沿いにあり、年間の来場者と売り上げはともに2店舗合計の1.5倍となる53万人、3億2千万円を見込んでいる。

 新店舗1階には海産物や厚揚げ、水ようかん、地酒など名産品がずらりと並び、観光や移住の相談コーナーもある。地下1階は漆器や打ち刃物など伝統工芸品を紹介するとともにイートインスペースを設けた。イートインスペースでは県外客に人気のおろしそばやソースカツ丼など、本場の福井グルメを提供する。

⇒【写真】イートインスペースはこんな感じ

 入り口付近の壁は石の蔵と土の蔵をイメージ。良質な青い笏谷石を配し、わらを混ぜ込んだ県内の土を使い土壁を造った。天井からは越前和紙や三軸織物の飾りをつるし、東尋坊の柱状節理を表現。商品棚には県産スギを用いた。

 新店舗は昨年8月のオープン予定が遅れ、今年1月まで暫定店舗での営業が続いていた。この日のオープニング式典では杉本達治知事が「福井がぎゅっと詰まったアンテナショップができた。どんどん発信し、福井に行ってみたくなる場所にしたい」と決意を述べた。

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 営業時間は午前10時半から午後7時。イートインスペースは午後9時まで。ふくい南青山291はカフェやコワーキングスペースなどを設け、3月下旬にリニューアルオープンする。

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