国体での演奏 動画に 矢板の小中学校吹奏楽部 協力隊黒木さんが作成

作成された動画のワンシーン

 【矢板】市地域おこし協力隊員黒木彩乃(くろきあやの)さん(23)がこのほど、昨年10月のいちご一会とちぎ国体で市内の小中学生が披露した吹奏楽の演奏を記録した記念動画を作成した。新型コロナウイルス禍で発表の機会が少なくなってしまった子どもたちの演奏を、より多くの人に見てもらおうと制作を決意。13日は代表の児童や生徒が市役所に招かれ、贈呈式が行われた。

 市によると、市内で行われた同国体サッカー少年女子の決勝戦と3位決定戦のハーフタイムなどで、矢板中、矢板小、矢板東小の吹奏楽部のメンバーたちが演奏を行った。

 黒木さんは元矢板東小吹奏楽部員。昨年6月の着任後、児童の保護者から「コロナ禍で演奏を披露できる機会が少なくなってしまった」という声を聞いたため、大学時代に映像専攻だった経験を生かし、記念動画を作成することにした。

 動画は約15分で、動画投稿サイト「ユーチューブ」の市公式チャンネルで公開している。矢板中吹奏楽部が同国体のイメージソングを演奏する様子や、両小の吹奏楽部が合同で人気楽曲を奏でる姿が映されている。「児童や生徒たちの青春の一ページにしてほしい」と、全員が必ず映るよう心がけたという。

 贈呈式には斎藤淳一郎(さいとうじゅんいちろう)市長らも出席し、児童らにDVDを手渡した。

 児童と生徒代表の矢板中3年矢野円稀(やのみつき)さん(15)は「コロナ禍で十分な演奏の場がなかったので、国体での大役を聞いた時はとてもうれしかった。動画にしてもらい感謝の気持ちでいっぱい」と話した。

 

市役所で開かれた贈呈式

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