北陸新幹線駅に隣接、道の駅「越前たけふ」オープン 福井県丹南地域の“玄関口”、伝統工芸や海産物並びにぎわい

オープンした道の駅「越前たけふ」の地域振興施設で、買い物を楽しむ観光客=3月18日、福井県越前市大屋町

 北陸新幹線越前たけふ駅に隣接する、福井県越前市内初の道の駅「越前たけふ」(同市大屋町)が3月18日、オープンした。新幹線県内開業を1年後に控える中、丹南の玄関口の拠点施設として地域の伝統工芸や特産品、新鮮な海産物を取りそろえ、にぎわいづくりを担う。待ちわびた大勢の観光客が早速、足を運んだ。

 道の駅「越前たけふ」は物販店舗や飲食店、観光案内所が入居する2階建ての地域振興施設と、休憩施設、屋外広場などで構成。敷地面積は約1万7千平方メートルで、170台の駐車場を備える。北陸自動車道武生インターチェンジ(IC)そばにあり、高速交通の結節点に立地する。武生ICと国道8号をそれぞれ結ぶ県道も同日供用を開始した。道の駅の開業は県内19カ所目。

⇒【動画】道の駅「越前たけふ」どんなとこ? オープン直前の内部に潜入

 記念式典には関係者ら約120人が出席。山田賢一市長は「広域交通の拠点として、丹南の魅力を伝え観光を促す起点として、新幹線開業に向けた機運の醸成を図る」と述べた。

 時折雨が降る中、開業前から200人以上が列をなし、午前10時半のオープンとともに続々と入場。地域振興施設1階は、越前がにをはじめとする新鮮な海の幸や県内各地の特産品を買い求める客でにぎわった。鮮魚の詰め合わせなどを手に取った越前市の主婦(45)は「お魚が新鮮で、スイーツや工芸品も充実している」と満足げ。2階レストランでは海鮮丼やカニ汁に舌鼓を打つ家族連れの姿が見られた。

 特設ステージでは地元北日野地区の子どもたちによるダンスや、和太鼓、吹奏楽の演奏が披露された。越前和紙や越前打刃物、越前焼の職人らが出店する体験ブースも好評。3人制バスケットボールコートを備えた多目的広場では、球技の体験会もあった。

 記念イベントは19日も開催。近くの岩内山に登って新幹線駅を望む散策会やアイドルステージ、キッチンカーイベントなどがある。

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