昨季王者アストロズ 今季も「オール右腕」で強力ブルペンを形成か

日本時間3月22日、アストロズは救援左腕マット・ゲージのマイナーAAA級降格を発表した。ブルペンに左腕が不足していることや、デイナ・ブラウンGMがここ数週間、ゲージのことを称賛していたことを考えると、「サプライズ」とも言える動きだが、複数イニングを投げられる投手をブルペンに置いておくことを優先したようだ。アストロズのブルペンに左腕がいないのは今季の限った話ではなく、メジャーの戦力として機能した救援左腕は2019年のトニー・シップが最後。ここ数年は「オール右腕」で強力ブルペンを形成し続けている。

ダスティ・ベイカー監督は「私は常に左腕を求めているのだけれど、我々が抱えている右腕には自信を持っている。ゲージは間違いないく開幕ロースター候補だったが、マイナーでしっかり投げ、早くメジャーに戻ってきてくれることを願っているよ」とコメント。ゲージはオープン戦5試合に登板して防御率1.50、WHIP0.83と安定した投球を見せており、マイナーでも同様のピッチングができれば、比較的早い段階でメジャーに呼び戻されることになるだろう。

ゲージの代わりに開幕ロースター入りの切符を手にしたとみられるのが右腕ロネル・ブランコだ。今季は先発で起用する構想もあったが、オープン戦6試合で防御率0.64、WHIP0.86の快投を披露。アストロズはこのブランコをロングリリーフ担当として開幕ロースターに入れることを決めたようだ。最後の1枠はセス・マルティネスとブランドン・ビーラックの競争となっている。

マルティネスとビーラックはともに右腕であり、ライアン・プレスリー、ライン・スタネック、フィル・メイトン、ラファエル・モンテロ、ブライアン・アブレイユ、ヘクター・ネリス、ブランコと合わせて、今季もアストロズのブルペンは「オール右腕」で形成されることになる。ジョシュ・ミラー投手コーチは「ブルペンにはしばらく左腕がいないけれど、左打者を抑えられる右腕ばかりなんだ」と強力ブルペンへの信頼を口にした。

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