小学生が発案 デジタル版からくり時計放映  4月1日から長崎市庁舎

午後1時を知らせる動画の一部

 長崎市役所の庁舎前広場は1日オープン。市は同日から広場から見える庁舎2階窓の大型ディスプレーにデジタル版からくり時計(動画)を放映する。市内の小学5、6年生から募ったまちづくりのアイデアコンテスト優秀賞の市立上長崎小5年の佐藤由佳子さん(11)の発案を基にした。
 市教委から情報提供を受けた市が時計のデジタル化とディスプレーでの放映を検討。1時間ごとに、しっぽがN字型の猫が長崎名物を紹介するような30秒の動画12本を制作した。午前8時から午後8時までの毎正時に放映する。
 佐藤さんが、からくり時計にしようと考えたのは「長崎のいいところをたくさん紹介できるから」。原爆が投下された午前11時2分の時間に合わせ、午前11時は平和の鐘、正午は「何を食べて良いか分からない観光客におすすめ」のトルコライス…。毎時間異なる「長崎名物」計12個が紹介される。佐藤さんのお気に入りは長崎くんちの演(だ)し物「オランダ万才」(午後4時)だ。
 佐藤さんはコンテストでは、新幹線開業に合わせてJR長崎駅にからくり時計を設置することを提案。ステンドグラスの時計で、1時間おきに扉が開き、長崎らしい物や景色が出てくるというアイデアで優秀賞20作品に選ばれた。
 3月30日に市役所で完成報告会があり、佐藤さんと両親に動画をお披露目した。佐藤さんは「実現できてうれしい。みんながこれを見て楽しい気持ちになってほしい」とほほ笑んだ。

デジタル版からくり時計を考案した佐藤さん=長崎市役所

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