栃木・鹿沼クレーン事故12年 県警などが現場近くで交通指導【動画】

警察官や地域住民らに見守られながら登校する児童たち=18日午前7時45分、鹿沼市樅山町

 栃木県鹿沼市の6児童死亡事故の発生から12年となった18日朝、県警は県内各地の小学校23校の通学路で、児童の見守り活動や交通違反の取り締まりを行った。

 午前7時半ごろ、6児童が通った鹿沼市北押原小近くの国道293号の交差点。ランドセルを背負った児童たちが一列に並んで歩き、学校へと向かった。警察官や市職員ら約50人が通学路に立って児童を見守り、付き添った。またドライバーに向け「横断歩道は歩行者優先」などと書かれたプラカードを掲げ注意喚起した。

 鹿沼署の渡辺正祐(わたなべまさひろ)署長は「12年間、あの悲惨な事故を忘れたことはない。二度と起きないように児童の近くを通る運転手は特に安全運転に努めて」と訴えた。

 6児童死亡事故の風化防止などを目的に、県警は2016年から、事故発生日に合わせて全県的に一斉の交通安全指導を実施している。今年は計約300人が参加した。県警は18日朝、通行禁止や速度超過違反などで計125件を摘発した。

警察官や地域住民らに見守られながら登校する児童たち=18日午前7時45分、鹿沼市樅山町

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