身近な砂浜で「びっくり」 海岸に4メートル超のコブハクジラ 五島・富江に漂着 長崎

砂浜に打ち上げられたコブハクジラ=五島市富江町

 長崎県五島市富江町の田尾海岸で15日夜、体長約4.4メートルのクジラの死骸が漂着しているのを市民が見つけた。専門家によると、コブハクジラとみられる。
 コブハクジラは、世界各地の熱帯から温帯の広い海域に分布する小型のクジラ。雄は、下あごがアーチ状に盛り上がっている。
 長崎大水産学部の天野雅男教授によると、県内では直近で、2021年2月に新上五島町に漂着した。沖合の深い海に生息しているため、観察するのは難しいという。
 18日は、同学部の学生ら5人が調査した後、県五島振興局や市の職員と解体。肉は処分し、骨や内臓は学生が検体として持ち帰って分析を進める。近くに住む女性(65)は「身近な砂浜にクジラが打ち上げられてびっくりした」と話した。
 同振興局によると、五島市内では21年に漁港近くでザトウクジラの死骸が浮遊しているのを確認した。


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