プラレール走らせよう、全長100メートルのレールを設置 北陸新幹線敦賀開業1年前記念し福井県の博物館が企画

展示棟2階に設置された全長約100メートルの鉄道玩具「プラレール」のレール=福井県若狭町の県年縞博物館

 北陸新幹線敦賀開業1年前を記念した催し「みんなで新幹線を走らせよう!」が福井県若狭町の県年縞(ねんこう)博物館で開かれている。館内に全長約100メートルの鉄道玩具「プラレール」のレールが設置され、自分の車両を走らせることができる。線路縦断面図や新北陸トンネルの掘削岩石など、新幹線関連資料も展示している。5月7日まで。

 開業に向け機運を盛り上げ、小さい子どもにも楽しんでもらおうと企画した。建物の細長い形状を生かし、展示棟2階に直線で片道約50メートルの周回コースでレールを設置。町内の家庭から寄付を受けたものも活用した。

⇒減便の越美北線のために…鉄道好き児童が企画イベント入場料を寄付

 年縞の縞(しま)模様を屋根にラッピングした3両編成の車両と、カニやブリ、白エビを乗せた5両編成の北陸新幹線「かがやき」が期間中、毎日走行している。自由に車両を持ち込んで走らせられる。吉田昌弘館長は「開業に思いをはせてもらい、ファミリー層にぜひ楽しんでほしい」と期待する。

 北陸新幹線関連資料は、鉄道建設・運輸施設整備支援機構から寄贈を受けたものなどを展示棟1階に並べた。線路縦断面図は、金沢―敦賀間を1枚に記した長大な資料で、線路の高さの関係が分かる。このうち、敦賀市の深山トンネル付近の縦断面図を見せている。

 新北陸トンネル工事の地質調査のために採取された岩石や貫通時に出た石、線路平面図などもある。北川淳子学芸員は「汗水流して工事や調査に携わってきた人がいることを感じてもらえれば」と話した。

© 株式会社福井新聞社