ウイリアムズF1代表、元所属チームのメルセデスからスタッフの引き抜きを禁止されていると明かす

 ウイリアムズF1のチーム代表であるジェームズ・ボウルズは、元の雇用主であるメルセデスからエンジニアやスタッフを引き抜くことを禁じられていると述べている。

 メルセデスの元戦略責任者で、多くの勝利をチームにもたらしたボウルズは、ウイリアムズを再建するという大きな仕事を引き受けることを選択した。ボウルズの移籍はウイリアムズにとって大きな成功だったが、メルセデスから優秀な人材が移ってくることはないだろう。

「そういうことだ。でもこれはメルセデスと私に限ったことではない」とボウルズは『Auto Motor und Sport』に語った。

「チームを去る者は、単に他のスタッフを一緒に連れていけない。私に限った状況だが、私は他の組織にいる非常に有能な人々と知り合いで、連絡を取り合っている」

2022年F1シンガポールGP メルセデスF1チーム代表トト・ウォルフとストラテジー・ディレクターのジェームズ・ボウルズ

 F1チームがスタッフや著名な人材を惜しみない金銭的インセンティブによって引き抜いていたのは過去の話だ。現在F1は義務化された予算制限のなかで運営されている。

 2021年にF1の新たな財務レギュレーションが導入されたことで、効率性は主要な関心事となったが、ボウルズが着任するまでウイリアムズではそうしたことは二次的な検討事項だった。

「800人のスタッフが何をして予算制限内でどれだけ効果的な仕事をするかにかかっている」とボウルズは、人材採用の必要性への対処について語った。

「効率性こそがすべてだ」

「コストの制限について、我々が特に賢明だったとは思わない。我々はそれを変えようとしているところだ。従業員数はその結果による」

「質問に答えるとしたら、異なるモデルがあるということだ。しかしレッドブル、メルセデス、フェラーリといったトップチームを見ると、彼らは多くの優秀な人々を雇っている。それを目指すだろう」

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