障害者フットサルリーグきょう開幕 大分市のNPO法人が立ち上げ【大分県】

「えん(縁)・ジョインリーグ」の開催を心待ちにするエントラーダの選手たち=大分市

 【大分】障害者のフットサルリーグ「えん(縁)・ジョインリーグ2023」が30日から大分県で開催される。立ち上げたのは、大分市のNPO法人知的障がい者フットサルクラブ「ENTRADA(エントラーダ)」。県内外の5チームが12月までリーグ戦を繰り広げる。「全国でも初の試み。プレーや仲間との交流を楽しむ選手たちの姿に触れ、競技やリーグのことを知ってほしい」と観戦を呼びかけている。

 エントラーダは2020年に発足。現在は知的、精神、発達など障害がある中学生から40代の14人が在籍する。県フットサルリーグ4部に登録し、一般のチームを相手に戦っている。

 さまざまな障害者が参加できるリーグは、競技仲間の裾野を広げようと藤近さと子代表理事(44)が企画した。藤近さんは結成時からクラブを見守ってきた。選手たちは明るく前向きに日々の練習や試合に取り組んでいるという。フットサルは少人数ででき、交代も自由。「こんな楽しいスポーツをいろんな人に経験してもらいたい」。知り合いを通じて参加チームを募った。

 参加するのはエントラーダ、大分支援学校スポーツ部、宮崎、熊本両県の計5チーム。リーグ戦は大分市、日出町のフットサル施設を会場に開く。初戦の30日は大分市角子原の大分東フットサルパークリサナロッソで。午前10時に開会式があり、同10時45分に試合開始。12月まで5回にわたって開催し、優勝を争う。観戦無料。次回以降の日程や会場は、えん・ジョインリーグのホームページで確認できる。

 2チームで臨むエントラーダの選手たちも開催を楽しみにしている。フットサル審判員の資格を持つ選手は審判も務める。

 昨年4月に加入した石井智人さん(15)=さくらの杜高等支援学校1年=はリーグ戦への出場自体が初めて。「少し緊張するけど、まずはみんなで1勝を目指す。自分としては技術的にまだまだなので他のチームのプレーを見て学びたい」と張り切っている。

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