3世代でひんやり つるり 長崎・島原そうめん流し 4年ぶりの営業

「初めて帰省した孫とそうめん流しができた」と目を細める前田さん(左から2人目)=島原市、宇土出口そうめん流し

 長崎県島原市中尾町の「宇土出口そうめん流し」で1日、今シーズンのそうめん流しが始まった。営業はコロナ禍前の2019年以来4年ぶり。ゴールデンウイーク(GW)の帰省客らが訪れ、にぎわいが名水の地に戻った。
 同店は環境省の名水百選「島原湧水群」の一つ、宇土出口湧水地近くにあり半世紀以上続く。市によると、かつて複数のそうめん流しがあったが現在は同店だけ。3月に先代のおばから受け継いだ3代目店主の松本隆盛さん(49)は「長く続け、そうめんといえば島原と思ってもらえるよう、もり立てたい」と話した。
 この日は、同市門内町の前田昇さん(65)が、川崎市から帰省した長男夫妻と孫の倫希(ともき)ちゃん(2)らと会食していた。前田さんは「孫とやっと会えて幸せ。皆で囲んで味わうのが一番」と、そうめんを頰張る倫希ちゃんの姿に目尻を下げた。
 同店は6月までは不定休で7、8月は無休。営業時間は午前11時~午後9時。問い合わせは同店(電0957.62.3448)。

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