長崎原爆資料館 22年度入館者数62万4233人 前年度から倍増、コロナ禍前の9割に回復

長崎原爆資料館の過去10カ年の年度別入館者数

 長崎原爆資料館(長崎市平野町)は8日、2022年度の入館者数が62万4233人だったと明らかにした。21年度(31万166人)から倍増し、新型コロナウイルス禍前の19年度(69万2647人)の9割程度まで回復している。
 同館によると、修学旅行生の入館者が増えたのが要因。22年度は24万7205人で、21年度(14万9697人)より約10万人増え、19年度(20万7203人)と比べても約4万人多かった。21年度は新型コロナ対策のまん延防止等重点措置の適用などで、臨時休館が104日間に上ったが、22年度は台風による2日間にとどまったことも影響したとみられる。
 今年3月には長崎、佐世保両港の国際クルーズ船寄港が3年ぶりに再開。クルーズ客の入館者(他港寄港分含む)は3月が2683人、4月は5030人に上っており、同館は今後も順調に推移するとみている。
 今月19~21日には広島市で先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)、13、14日には長崎市でG7保健相会合が開催され、二つの被爆地に注目が集まる絶好の機会ともなる。井上琢治館長は「この機会にぜひ資料館を訪れ、被爆の実相に触れてもらいたい」としている。

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