宇都宮市選挙管理委員会は12日、4月23日投開票の同市議選で初当選した2人の当選無効を求める異議申し出を受理したと発表した。
市選管によると、政治団体NHK党所属で、同市議選で落選した遠藤信一(えんどうしんいち)元市議(58)が8日付で申し立てた。理由について「宇都宮市に生活の本拠があることが疑わしい当選人2人は、公職選挙法9条に違反している」などとしている。
取材に対し、異議を申し立てられた市議は「事実無根。1年1カ月前から家族で宇都宮に住んでいる。なぜ申し立てられたのか分からない」。もう一人の市議も「2019年末から住んでおり、根拠も示さず理解できない」と説明した。
市選管は今後、市議2人の居住実態を調査し、書類の提出も求めて審理する。公職選挙法は、申し立てた日から30日以内に申し出に対する決定をするよう努めるものとしている。
遠藤元市議は、市議選で1434票を獲得したが、約200票差で次点となった。取材に対し「22日に異議申し出の根拠となる書類を市選管に提出する」と話した。