こども未来サミットへ学習会 「なぜ女性首相が誕生しない」県内中高生が議論

「こども未来サミット」の宣言に向け、事前学習に取り組む生徒たち=13日午後、県庁

 6月に栃木県日光市で開催される先進7カ国(G7)男女共同参画・女性活躍担当相会合の1カ月前イベント「こども未来サミット」に向けた事前学習会が13日、栃木県庁で開かれた。サミットに参加する中高生12人が、G7各国の男女共同参画の状況などを比較し、日本が抱える課題を考えた。

 県などでつくる推進協議会が主催した。中高生はG7参加国に在住、留学経験がある生徒らで、今月27日に日光市内で開かれるサミットで事前学習会の成果発表や、男女共同参画に向けた宣言を行う予定。

 この日のテーマは「誰もが共に輝く社会を実現するために今、わたしたちができること」。生徒たちは3グループに分かれ、「家庭・家族」「仕事・職業」「社会・政治」の各分野で、日本と他国の現状をスマートフォンなどで調べた。長時間労働の問題や賃金格差、税制などを取り上げ意見を出し合った。

 カナダに留学経験がある星の杜(もり)高3年粂川夢叶(くめかわゆめと)さん(17)は「カナダでは男性が育児をするのは普通のことで、イクメンという言葉もない。男性の育児参加を持ち上げる言葉はいらない」と指摘した。女性議員の比率の低さでは「なぜ日本では女性の首相が誕生しないのか」といった意見も上がった。

 今市高3年一ノ瀬俐玖(いちのせりく)さん(17)は宣言に向けて「自分たちの世代の思いが伝わるものにしていきたい」と話していた。

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