「長崎県被爆二世の会」会長・丸尾育朗さん死去 75歳 

丸尾育朗さん

 「県被爆二世の会」の会長を20年余り務める丸尾育朗(まるお・いくろう)氏が14日午後9時20分、膵臓(すいぞう)がんのため長崎県諫早市城見町の自宅で死去した。75歳。長崎市出身。告別式は16日午前11時から諫早市天満町32の17、カトリック諫早教会で。喪主は妻京子(きょうこ)さん。
 母親が長崎原爆で被爆し、高校卒業後、旧電電公社(現NTT西日本)に就職。労働組合活動の一環で核廃絶運動や親世代の被爆証言の聞き取りに取り組んだ。被爆2世らの相談事業、国に2世援護充実を求める活動も行い、2002年から県被爆二世の会の会長を務めていた。労組などに属さない2世が個人単位で加入できる「長崎被爆二世の会」の結成(04年)にも尽力。全国被爆二世団体連絡協議会の事務局長も歴任した。
 一方、核兵器廃絶を求める署名を国連欧州本部に届ける「高校生平和大使」らの活動も長年支援。累計250万筆超の署名を一つずつ数えたり大使らの海外渡航に同行したりしてサポートした。

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