鈴木俊一財務相に不信任案 立憲民主、防衛財源法案で提出

鈴木俊一財務相

 立憲民主党は16日、防衛費増額の財源確保特別措置法案を巡り、鈴木俊一財務相(衆院岩手2区)の不信任決議案を単独で提出した。法案を採決予定だった16日の衆院財務金融委員会は流会となった。与党は18日の本会議で不信任案を否決し、19日に財金委で法案を採決する方針だ。当初見込まれた18日の衆院通過は来週にずれ込む公算となった。与野党の攻防が激化した。

 立民の岡田克也幹事長は記者会見で、防衛費増額に関し「十分な説明がなされているとは思えない。いいかげんな法案を出した財務相の責任は重い」と非難。安住淳国対委員長は記者団に「廃案にすべき法案だ。あらゆる手段を講じて採決を延ばす」と強調した。

 自民党の茂木敏充、公明党の石井啓一両幹事長らは東京都内で会談し、不信任案を否決した上で、速やかに法案を参院に送付する考えで一致した。与党は23日の本会議で可決したい考えだ。鈴木氏は不信任案提出を受け「法案の審議が滞るのは残念だ」と国会内で記者団に述べた。

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