G7サミットが広島にやってきた 10代・20代 若者100人に調査 関心は? 期間中の予定は?

今回、広島で開催されるG7サミットですが、若い世代にとって休校になる学校もあったり、交通規制もあったりと関わりがあって、気になる部分も多いと思います。若い世代が、このサミットという一大イベントをどう思っているのか、10代と20代の100人を対象に意識調査をしてみました。

すごく素直な意見もあれば、大人にとってグサッとくる答えもありました。

第1問 G7サミットが広島で開催されるってご存じ?

ー 10代・20代 街の声
「お偉いさんが来るっていうことしか、あまり知らないんですけど」

「交通規制されるとかいうことは聞きます」

「知っています。警察、多いよねって」

「もうちょい、いなかでやってもよかったんじゃないかなと思います。わざわざ、こんな都市の真ん中でやって、学生も困っている人とかもけっこういるので。授業がオンラインになるので、わかりにくくなったりとか、通信障害が起きて見られなかったりするんで」

「学校とかでうわさになっているので。バイデンさんが来ないんだよ、みたいな話(※11日取材)」

「この来た方々が、宮島を観光するけん、入れんみたいなのを聞いたって、(ほかの人から)聞いたっす」

「知ってます。おお、みんな、知ってますね」

「テレワークにするとか、しないとかって話が職場ではけっこう出ています」

「(話題は)サミットって何?っていう話。ググったら、『偉い人が来る』みたいな。…違います? 合ってます?」

「大学からなんかそういう通知が来て、『車とか、あんま走らせんなよ』みたいな」

結果は、100%全員が広島での開催をご存知でした。

第2問 サミット期間中の予定は決まっている?

次に、サミット期間中の予定について聞きました。「予定がある」人と「ない」人は7:3の割合で、大多数の人が自宅で過ごす計画でした。また、予定がある人の中でも、バイトをすると答えた人が多く見受けられました。

ー 10代・20代 街の声
「この機会に県外に出るのもいいかなっていう考えはあります」

「特には決めていないんですけど、家にこもっていようかなと思っています」

「人が少ないかなと思って、交通規制があるから。あえてバイト出ようかなと思って。忙しくない間に」

「あと2週間したらテストがあるので、テスト勉強しようかなと」

「外に出るのもたいへんだと思うので、家で見る映画を決めて、何個か貯めている状態です、今」

「家で寝ます。寝て、仕事の疲れを全部、この期間に出せればなと。何をするっていうのは、何も考えていないです」

「遊びます」
― 交通規制ありますけど?
「…ダメなんですか?」

続いて、若い世代は、G7サミットへの関心はあるのでしょうか?

第3問 G7サミットへの関心は?

「関心がある」と答えた人と「ない」人は半々でした。しかし、サミットで「何を議論するのか」、「具体的に何のために開催されるのか知らない」という声が大多数を占めていました。

― 10代・20代 街の声
「保育園とかが自粛しないといけないっていう。仕事行くのもたいへんそうだなっていう感じはありますね」

「すごくたくさん警察の方がいらっしゃったので、なんかけっこう、ものものしい雰囲気だなと思っていて」

「外国人の観光客がまた増えるんかなと思ったり」

「なんかやっぱり政府のアレだから、全然わかんない」

「首相が集まってやるってことなんで、なんかでかいこと決めるんかなみたいな感じ」

「やっぱり今、戦争だったり、北朝鮮がミサイル打ったり、そういう中でトップが平和について語りあうっていうこの場が、広島で開催される意義っていうのは、いいことなんじゃないのかなって思います」

「あんまりないです。やっぱりちょっと離れているって感じがする、自分の身から」

「気になること? ないです」

「G7の意味がわかれば、興味がわくんじゃないかなと思います」

「電車とかが乗れないのはだるいな、みたいな感じ」

「どういうこと、話すんかな? そこに関心はありますね」

「生活にどれくらい影響が出るのかなっていうのは、ちょっと不安では正直あります」

「ぜひ、この機会にいろんな方が平和について、いろいろ学べる機会になってほしいなっていう意味で関心があります」

「ニュースとか見ないから、どういう話をするのか知らないので、関心持てないです」

「G7サミット自体の目的を知らないっていうのが大きい。テレビとかSNSとかで宣伝をしていただけたら、目に入ると思います」

コメンテーター 平尾順平 さん
やっぱり大学生なんかは大学が休校になってしまうところもあるし、オンライン限定というところもあるので、関心がなくても自然と関連してしまい、影響を受けてしまうところがかなりあると思うんですけど。中身として何が話されるのかというところまで、なかなかふだんから触れているかどうかによって思いが分かれているのかなという気がします。

青山高治 キャスター
そうですよね。中には「学生も困っているし、もっといなかでやった方がいいんじゃないか、なんでこんな都心の真ん中でやるんだ」という意見もありましたけど、2000年代に入ってから、ずっと、いなかというかリゾート地でやっていたんですよね。今回、それを乗り越えて広島でやるというところにすごさがあるんですよね。

中根夕希 キャスター
広島でやるからこその意味ももちろんあるんですけど、ふだん、日常生活を送っている中で影響があるからこそ、逆に興味を持つ1つのきっかけにはなるのかなとは感じます。

青山キャスター
いろいろテレビとか報道しているんですよね。すごく伝えていると思うんですけど、関心の有無ですね。関心がない方が多かったんですけど、だいたい半々かなという形なんですね。

第4問 ズバリ気になるテーマは?

ほとんどが「話し合う中身がわからない」、「各国の世界の首脳が集まって何について話し合うのかがわからないから、あまり関心がわかない」という若い世代の話でした。確かにすごく難しいテーマではあるのですが、ざっくり言えば、こういうことを話し合うんですよということでまとめてみました。

まず、ウクライナなどの「地域情勢」。そして、「核軍縮・不拡散」、「経済安全保障」も重要なテーマになります。そして、若い世代にとっても、例えば「気候変動・エネルギー」、「ジェンダー・人権などの問題」、「新型コロナなどの保健」のことなど重要なテーマがたくさんあるんです。未来について考える話でもあります。そこで…

あえていえば、どのテーマが気になる? それはどうして?

― 10代・20代 街の声
「戦争とかやっぱり、一番命に関わる問題として大きいのかなって思います」

「絶対、これ(ウクライナ)よね」
「G7じゃないと話せない問題なので、がんばってほしいなと思います」

「戦争は悲しいです」

「今も日本と韓国とか中国とかがもめそうになっているので、やっぱり戦争はよくないので、そこのところをもう1回、冷静に考えてほしいなと思います」

「一番気になることはウクライナですね。死んだ人が多いので、やっぱり気になるじゃないですか、どうなるか」

「国によって自分の国の守り方って違ってくるじゃないですか。武器を持っている方が平和かもしれないっていう国もあるし、日本みたいに武器を持たない方がいいんじゃないのかっていうふうになっている部分もありますし。そこをどう各国と連携していくのかが一番重要じゃないのかな」

「やっぱり暑いのは嫌なので『気候』」

「自分が平和主義なんで。戦争とかはしてほしくないな、みたいな。日本にも影響がある、みたいなうわさがあったので、それはやめてほしいっていうのもあって」

「今、マスクしていないけど、前はマスクがうっとうしかったので。新型コロナが嫌だったから」

「大学時代にジェンダーとかLGBTとか学んできたので、日本がいかにジェンダーが遅れているかとか、LGBTについての寛容がないかっていうのを思い知ってほしいなと思って」

「今、ちょっと物価が高騰していたりとかもあるので、テーマに挙がっているんだったら、しっかり話し合ってもらいたい」

「最近、食料の値上げが多いから、それについて知りたいなって思いました」

「ない…」

「食料問題。なんか虫食わんといけなくなるんじゃないんですか? それが嫌なので気になっています」

結果は、特に気になるテーマが「ない」という人よりも、「今、起きている戦争を止めてほしい」という人の数が上回りました。ジェンダー問題を挙げる人は女性ばかりでした。

最後の質問 サミットで改善すると期待していますか?

― 10代・20代 街の声
「そりゃ、やっぱ期待しますよね。経済的によくないので、ちょっとそこも考えてよくなってほしいなっていうのはありますね」

「期待したいな。このサミットで何かがすごく改善するとは思っていないんですけど、何かの先駆けというか、これがきっかけで何かが少しでも一歩でも変わってくれたらいいなあとは思います」

「期待している。せっかく開催されるからには、願望も込めて」

「期待しています。こんな大々的に交通規制までしてすることだから」

「せっかくトップが来てくれて話し合うので、それなりにやってくれるんじゃないかと」

「今、平和について問題になっているロシアとかが話し合いに参加していないっていうのもありますし、単純に広島に威嚇をしたら、むしろ反対方向に進んでいくかもっていうのがあるんで」

「いちおう期待はしているけど、難しいんじゃないかなと思う。だって、ロシアも会議にいないし」

「なんか今までも何回かやっていて、それでも改善していない問題とかもあるので。今回もそこまで期待はしていないです」

「期待していないです。正直、言うと」

「しているというか、期待したい」

「意見を吸収したところで、日本はどう変わっていくのかとか、法改正するのかとか、新しい法律を作るのかどうかという点についてはなかなか慎重で、うまくいかないようなイメージがある」

「首相が地元で開催するって、かなり気合を入れていると思うので、そこはしっかり発言力をもってやってくれると信じたいという気持ちの方が強いですよね、やっぱり」

「正直、(期待)していない。大統領が集まっても、別に今まで決まっていないから、別に変わらないんじゃないかな」

「4日?3日?で改善するのかなって。短い期間だから、話まとまるのかなって」

「はい。だって偉い人がいっぱい集まるんですよね。え? 決まらないんですか、逆に?」

アンケートの結果、「期待している」という人がだいたい、3割弱ぐらいで、「期待していない」人が7割強でした。世界の偉い人たちが集まっても、3~4日というところで何も決まらないんじゃないかという話がありました。

青山高治 キャスター
決して、若い世代とひとくくりにはできないと思うんですけど、本当にみなさんが真剣に答えてくれたと思いますし、ちょっとハッとさせられるような言葉もありました。

コメンテーター 平尾順平 さん
最後の発言「これだけの人が集まるのに逆に決まらないんですか」っていうこと自体がすごく大きな課題を突きつけられた気もしますよね。一方で今回、話し合われるような気候変動だったり、もちろんウクライナ問題はできるだけ早く解決してほしいですけど、多くの問題はあすのわたし・あなたの生活にすぐ影響しますというよりはもう少し未来の話でもあったりします。影響を受けるのは若い世代なんですよね、これから長く生きなければならないので。そういう意味では何か関心を向けてもらえるような工夫もわたしたちからしなければいけないと思います。

さあ、実際にはどうなるんでしょうか? G7広島サミットに期待を込めて注目です。

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