岩手県内で熱中症疑い、12人搬送 高気圧に覆われ、気温上昇

 東日本や北日本は18日、高気圧に広く覆われて気温が上昇した。岩手県内各消防本部によると、少なくとも盛岡、八幡平、奥州、遠野、一関、久慈、矢巾、軽米、九戸の9市町村で10~80代の男女計12人が熱中症の疑いで病院に搬送された。

 矢巾町では、屋内で嘔吐(おうと)し倒れている男性(86)を家族が発見。盛岡消防本部によると、男性は救急搬送時、会話ができない状態だったという。

 全国914観測点のうち30度以上の真夏日が、270地点を超えた。暖かい空気が流れ込み、山越えの熱風が吹き下ろす「フェーン現象」の影響が加わったとみられる。気象庁は、まだ体が暑さに慣れていない時期のため、こまめに水分を取ったり、エアコンを使ったりするなどの熱中症対策を呼びかけた。

 19日は全国的に雨や曇りの予報で、予想最高気温が25度以下のところが多い。気温の落差が大きく、体調管理に注意が必要だ。

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