「ドライツーリング」知って 28日に大会、国内外トップ選手が出場 小山

ドライツーリングの試技をする向井さん

 【小山】冬山の氷壁を登る動作を競技化したドライツーリングの大会「EISZEIT(エイスツァイト、ドイツ語で氷河期)」が28日、粟宮のクライミングジム「プロストクライミングクラブ」で行われる。国内外の男女トップ選手約20人がエントリー。大会を主催する同ジムの向井黄河(むかいこうが)代表取締役(32)は「国内ではまだまだ競技人口が少ない。多くの方に見に来てもらい、競技のことを知ってほしい」と来場を呼びかけている。

 ドライツーリングは自然の岩壁や、凹凸のある人工壁をコースとし、スポーツクライミングと同様に到達した高さを競う。両手に1本ずつアックスと呼ばれる鎌状の器具を持ち、足には冬山で用いるようなアイゼンのついたシューズを履くのがスポーツクライミングとの違いだ。

 欧州を中心に盛んに行われている。アジアでも韓国ではナショナルチームがつくられるほど盛んだが、日本では選手として本格的に取り組んでいるのは30人程度とマイナースポーツにとどまっているという。

 父康宣(やすのり)さん(故人)の影響でスポーツクライミングを始めた向井さんだが、冬山登山をきっかけにドライツーリングにも興味を持ったという。

 大会には国内トップ選手のほか、フィンランドからも選手が出場する予定。「アックスを駆使した空中の動きが見どころです」と話す向井さん。国内でこれだけの規模の大会が開かれる例は少なく、競技人口増加のきっかけになることを期待している。

 午前10時~午後4時半。観戦は無料。(問)同クラブ0285.39.8450。

ドライツーリングの試技をする向井さん
ドライツーリングの大会を開催する向井さん

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