新たに三つ子のヤギ譲り受ける 4月に2匹行方不明のNPO法人 足利

新たに飼育する三つ子のヤギたち

 飼育していた雌ヤギ2匹が4月に行方不明となった栃木県足利市内のNPO法人あがた農楽園はこのほど、2匹と同じ母ヤギから生まれた三つ子のヤギを新たに譲り受けた。21日にはお披露目会を開き、子どもたちがヤギと楽しく触れ合った。行方不明になった2匹の帰りを待ちわびる声を知り、三つ子の受け入れを決意した同法人の石川隆道(いしかわたかみち)理事長(70)は「また多くの人に触れ合ってもらえるヤギになってほしい」と健やかな成長を期待している。

 三つ子は雌ヤギが2匹と雄ヤギが1匹。市内の牧場で4月26日に誕生した。

 同法人は再びヤギを飼う予定はなかったものの、行方不明となった2匹に向け「あいか、はるか、早くもどって来てね。まっているよ。大好きだよ」とのメッセージとイラストが描かれた、子どもからとみられる手紙が届いたことをきっかけに、3匹を飼うことを決めたという。

 県(あがた)町のあがた駅南産業団地公園で開いたお披露目会には50人ほどが集まり、子どもたちがヤギを抱いたり頭をなでたりした。石川理事長と三つ子の世話をする上渋垂(しぶたれ)町、農業今井佳子(いまいよしこ)さん(47)の一家が考案した3匹の名前も発表。雌ヤギ2匹は姉たちの名前を継承し「あい」と「はる」、雄ヤギは、かっこよく育ってほしいとの思いから、男性アイドルの名前にちなみ「れん」と名付けた。今井さんは「2匹がいなくなりショックだったが、三つ子もみんなに愛されるヤギになれば」と話した。

 7月には3匹と触れ合える「ふれあい広場」を、同公園に隣接する緑地にオープンする予定。盗難対策として柵や防犯カメラを設置するため、寄付の協力を呼びかけている。寄付は同法人のホームページからか石川さんへ。(問)石川さん090.1619.8678。

© 株式会社下野新聞社