藍染めを市の観光資源へ イベント参加し商品PR 栃木商業高生

浴衣姿で藍染め商品を販売する栃木商業高の生徒

 【栃木】藍染めを新たな市の観光資源にしようと、栃木商業高の生徒が藍染め商品の販売に取り組んでいる。都賀町家中(いえなか)の藍染め業者「正藍(しょうあい)SAMURAI」とタイアップし、外国人への効果的な販売促進方法を調査して、インバウンドにつなげることを目指す。今月上旬に開かれたマルシェイベントに初参加し、浴衣姿で商品を販売した。その後も各種イベントに参加し、藍染めをPRしている。

 取り組んでいるのは、同校ビジネス研究部の3年生8人。1月から市の新たな観光資源の発掘とインバウンドの調査研究を始めた。市役所や民間旅行会社に足を運んで情報を集め、県内各地で行われていた藍染めに着目した。

 市内で化学染料を一切使わない古来の「正藍染め」に、障害者の就労支援の一環として取り組む「SAMURAI」へ連絡し、タイアップを申し出た。大型連休中の5日には、あしかがフラワーパークからの帰りなどに市内を訪れる外国人を意識して、市文学館前で開かれた「ミュゼマルシェ」に参加した。

 8人は目を引くように浴衣を着て露店を飾り、英語の商品説明も付けて婦人服やハンカチ、ストールなどを販売した。外国人は少なかったものの、髪飾りなどが若者に好評だったという。事前のインスタグラムへの投稿などを通じて、効果的なPR方法も検証した。

 部長の此元楓(このもとかえで)さん(17)は「正藍染めは模様としてきれいなだけでなく、体にも優しい。栃木を訪れた外国人に広め、世界に伝えていきたい」と話した。

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