長崎和牛の現場後代検定 「正太」と「山若葉」が本県歴代1位 ブランド力向上などに期待

脂肪交雑など本県歴代1位の正太(県提供)

 長崎県は22日、長崎和牛の枝肉の品質を調査する「現場後代(こうだい)検定」で、霜降りの度合いを示す脂肪交雑などで壱岐市石田町産の気高系「正太(しょうた)」、肉量の指標となる歩留(ぶどまり)基準値で同市郷ノ浦町産の同「山若葉(やまわかば)」のそれぞれの子牛が県内歴代1位だったと発表した。市場で高く評価される。

歩留基準値が本県歴代1位の山若葉(県提供)

 県畜産課によると、検定は種雄牛候補の精液を雌牛に交配して生まれた子牛を約21カ月間肥育し、その枝肉を調査する。結果を基に種雄牛となるかを決める。
 「正太」の子牛は、脂肪交雑が最高評価の12に迫る11.3だったほか、薄いほど良いとされる皮下脂肪は2.0センチを記録した。「山若葉」の子牛は、利用価値の高さを示す歩留基準値が76.6だった。
 同課の担当者は産肉能力に優れた種雄牛2頭の誕生について「肉用牛改良の促進と長崎和牛のブランド力向上に、大きく貢献することが期待される。今後、積極的に活用を図りたい」としている。

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